部屋の隅で怯えているMAYA。
そこへコウモリのような小動物がやって来た。

「このままでは彼等も君もやられてしまうよ」
全てを知ってるような感じで話かけてきた。

「でも・・・」

「今すぐに魔物を倒そうと思っても無駄さ。
経験が皆無だから、方法がわからないだろう。
まず君に求められるのは意思の強さだ。
君は彼等を助けたいだろ?
そして何より自分自身が助かりたいはずだ」


「・・・・・」

「心から守りたい、助かりたいと思えば、
チカラはおのずと発動する」


「守る? あの人達を、自分を・・・、そして、そして妹を!」
MAYAの全身がユラユラと「気」を放ち始めた。



その時、理沙(LISA)が脇腹に深い傷を負って倒れた。
翔(SHOW)がすぐ助けに行くが、魔物達の攻撃は一段と激しくなり、
もうほとんど為す術がない状態である。

「あの人達、このままじゃ、やられちゃう!」

MAYAの身体を覆う強いエネルギーの波動は
瞬間、極限にまで達した。



バシィィィィィッ!!!

突然。一迅の光が周囲の魔物達を全てなぎ倒した。

「何っ?」

「何だぁっ?」

理沙(LISA)と翔(SHOW)が振り返ると光に包まれたMAYAが居た。
MAYAの指先からは白く発光する煙状の物質が剣を形成していた。



「それが光の刃。グロウセイバーだ」
コウモリ似の小動物が告げた。
「それは特別な者が真に覚醒した時のみ手にすることが出来る
エクトプラズムの剣。
君自身のチカラが実体化した物なんだ」


「ビックリぃ・・・。そんなチカラがあるんだったら最初から使ってよネ」
理沙(LISA)が苦笑しながら言った。

MAYAはしばらく呆然としていたが、翔(SHOW)が扉の方へ近寄り、
「この奥に誰かがいるんだね」
と尋ねた。



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