麻弥はエクリプスソードを投げ、
唯達と怪物を結ぶ四本の帯を断ち切った。
「グゥワアアアアッ」
四人の生命力の吸収されかかった部分はそれぞれ元の持ち主へ還って行った。
「しまったあ、
これでは魔王の完全復活は出来ないかもしれぬ。
しかし、お前達人類を滅ぼすにはこれで充分だ」
彩と怪物は融合してしまった。
球状に変化した怪物の頭部にコア(核)が形成されると
その内部に新しい生命体が誕生した。
「これで本当に良かったの?
でも、あの人達を見殺しには出来ない・・・」
涙をためてやり場のない口惜しさを吐き出す。
そんな麻弥の脳裏にかすかに彩の声が聞こえてきた。
「お姉ちゃん悲しまないで、
お姉ちゃんは最善を尽くしたのだから・・・」
闇のエネルギーに包まれて大地に吸い込まれていくコア。
生き延びた戦士達が集まる。
そして落胆する麻弥に唯が話しかけた
「これから先、なにが起こるか、
人類がどの程度生き残れるか、誰にもわかりません。
ただ、私には最初からこうなることが
運命だったように思えてなりません」
コアが完全に大地に飲み込まれると途端にその異空間は収縮し消滅した。
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