「おいっ、コラッ、眼を覚ませよ」



「う・・・、何だお前」
起き上がる翔(SHOW)の目の前にコウモリに似た小動物が宙に浮いている。

「俺か、俺はなぁ・・・、ま、なんでもいいや。お前の味方だ。」

「本当か? 羽根がコウモリだし、怪し過ぎるぞ」

「失礼な。無防備きわまりないお前を誰が守ってやったと思ってんだ」

周囲に視線をめぐらせると、そこには戦闘能力の低い魔物の死骸が
多数横たわっていた。

「あ・・・、これ、全部お前が・・・?」

「他に誰が居る?」

「・・・・・・・」

「とにかく時間が無い。早くこっちへ」

「エクリプスソードが無い」

「そんな物、気にするな。奴らが通路の天井を壊してしまう前に早く、早く。
急がなければ先へ進めなくなって、何もかも終わりだ」


「おい、待てよ。もっとゆっくり」

しかし結局、翔(SHOW)はコウモリ似の小動物を見失ってしまった。



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